第1問(関節包・靭帯の構造に関する問題)
足関節(距腿関節)において、安定性を最も支える靭帯はどれか?
A. 前距腓靭帯
B. 後距腓靭帯
C. 外側側副靭帯
D. 三角靭帯
正解:D. 三角靭帯
解説:
三角靭帯(内側側副靭帯)は足関節の内側で広範囲に広がる強靭な靭帯で、内反・外反の制御に非常に重要。転倒時の靭帯損傷でもよく問題になる部位です。
第2問(筋肉の起始停止と作用に関する問題)
上腕二頭筋長頭の起始と作用の正しい組み合わせはどれか?
A. 烏口突起—肘の屈曲・前腕の回内
B. 関節下結節—肘の伸展・前腕の回外
C. 肩甲骨関節上結節—肘の屈曲・前腕の回外
D. 棘状突起—肩の外転・肘の伸展
正解:C. 肩甲骨関節上結節—肘の屈曲・前腕の回外
解説:
上腕二頭筋長頭は肩甲骨の関節上結節から起始し、肘屈曲と前腕回外に関与します。「烏口突起」起始は短頭です。
第3問(神経の分布と障害に関する問題)
橈骨神経が損傷されると出現しやすい症状はどれか?
A. 母指と示指の感覚障害
B. 手首の背屈不能
C. 足関節の底屈低下
D. 肩の外転不能
正解:B. 手首の背屈不能(垂れ手)
解説:
橈骨神経は前腕の伸筋群を支配しますので、損傷では「下垂手(drop handles)」となり、手首の背屈ができなくなります。
第4問(骨折と癒合に関する問題)
下腿骨(脛骨・腓骨)の疲労骨折が疑われる痛みの部位として正しいのはどれか?
A. 脛骨粗面
B. 脛骨内側縁
C. 踵骨後方
D. 外果前方
正解:B. 脛骨内側縁中程
解説:
疲労骨折が最も起きやすい場所は脛骨内側縁で、運動時・局所圧痛が典型的です。長距離ランナーや素足スポーツでよく見られます。
柔道整復師 靭帯・筋・神経・骨折など、運動器の構造と機能の理解に重点をいた問題です。
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