第1問(経穴と内臓・反射に関する問題)
「内関(ないかん)」は前腕部にある経穴で、実臨床では安定や鎮静、心胸症状の緩和によく使われます。解剖学的に近いのはどれか?
A. 尺骨神経走行部
B. 総掌動脈弓の走行部
C. 正中神経の走行部
D. 橈骨動脈の拍動部
正解:C. 正中神経の走行部
解説:
内関は前腕掌側、手関節横紋から肘側に2寸(約4-5cm)ほど上の位置。ここはちょうど正中神経が手根管に向かって走行する部位にあり、神経への刺激により心身の安定や痛み・吐き気の軽減に働きます。
第2問(経絡の流注と筋肉の関係)
「大椎(だいつい)」は背部、頚椎と胸椎の境界部にある経穴です。この位置において、最も表層に近い筋はどれか?
A. 棘下筋
B. 僧帽筋上部線維
C. 頭板状筋
D. 菱形筋
正解:B. 僧帽筋上部線維
解説:大椎は第7頚椎棘突起直下に位置し、そこを覆う最表層筋は僧帽筋上部線維。肩こり・疲労回復、自律神経調整を目的に使われるポイントです。
第3問(経穴と骨の位置関係)
「太衝(たいしょう)」は足の肝経の重要な経穴です。どの骨と最も近い位置にありますか?
A. 距骨
B. 舟状骨
C. 第1中足骨の背側・基底部
D. 第2中足骨の背側・基底部
正解:C. 第1中足骨の背側・基底部
解説:
太衝は足背、第1・第2中足骨間を少し前方にいった、第1中足骨背側基部の凹みに位置しています。ストレス緩和や生理痛、生理不順への効果が期待される経穴です。
第4問(血管・経穴の位置関係)
手の「合谷(ごうこく)」は第一・第二中手骨間に位置しますが、この位置で比較的近い血管はどれか?
A. 手背の総掌動脈弓
B. 橈骨動脈の走行部内側
C. 手掌の深掌動脈弓
D. 尺骨動脈の枝
正解:A. 手背の総掌動脈弓
解説:
合谷は手背側、第一・第二中手骨間にあり、手背にある総掌動脈弓に近い位置です。血管の近くにあることから温刺激や圧刺激が伝わりやすく、痛みやストレスに効果的と言われます。
鍼灸・あん摩 経穴と神経・筋・血管など解剖構造との関連を重視しました。


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