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マッサージ業界で倒産急増中|国家資格セラピストが今こそ差別化すべき理由とは?

📉 倒産件数が20年ぶりのピーク マッサージ業界の現状

 

こんにちは。日本国家資格セラピスト協会です。

東京商工リサーチによれば、2025年上半期(1〜6月)の「マッサージ業」(鍼灸院・整骨院・リラクゼーションを含む)倒産は 55件。前年同期比 +17%増 で、過去20年間の記録を更新しました  

倒産の約84%が「売上不振」を原因とし、中小・零細(従業員10名未満)中心の事業者が大半を占めています。とくに関西圏(大阪・兵庫・京都・滋賀・奈良・和歌山)の倒産が目立ち、19件から27件へ増加 

3次倒産増加期突入-これまでの波と今の危機

倒産増加は今回で 第3次

1. 第1次(2010–12年):リーマン・ショック、東日本大震災後の不安定期で、新興マッサージ店が急成長。

2. 第2次(2018–19年):大手チェーンが全国展開し、人手不足の影響で小規模事業が苦戦。

3. 現在の第3次(2025年上半期):コロナ支援終了と物価高・人件費上昇により、集客競争が激化。破格戦略が限界に達し、多くの事業者が淘汰されています 

小規模セラピストが直面する課題とは?

 

1. 価格競争の激化

 新規参入や回数券割引など施術料金を下げる流れが強まり、国家資格の価値が薄れるリスクもあり。

2. 経費圧迫

 家賃・光熱費・人件費の高騰が続き、値上げは難しく、収益構造は悪化。

3. 集客コスト増

 ウェブやSNSでの露出、広告出稿、口コミ管理などマーケティングにリソースが必要に。

国家資格者だからこそ打てる戦略

 

💡 1. 資格特性を活かした差別化

医療的アプローチ×信頼性

 柔道整復師・鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師などの国家資格による「根拠ある施術」と信頼感を前面に。

専門性のあるメニュー開発

 例:スポーツ障害対応、産前・産後ケア、慢性痛・自律神経調整コースなど。

2. 訪問型サービス/法人契約の活用

• 高齢者宅やオフィスへの出張施術で競合が少ない市場を攻略。

• 法人福利厚生として契約することで安定収入も狙える。

3. オンライン&コミュニティ型の収益

• 健康セミナー、セルフケア講座の開催で地域密着型のファンづくり。

• オンライン動画で広く信頼を築き、広告・サブスク収益を得る。

4. デジタルでのブランディング強化

• SNS発信で「院の人柄・想い・施術の現場」をしっかり伝える。

• Google ビジネスの口コミ数・写真・定期投稿で上位表示を狙う。

戦略まとめ

課題&戦略例

値下げ競争 → 国家資格の専門性で価格に説得力を持たせる

集客コスト → SNS・動画と連携した無料セミナーで集客し、施術へ誘導

収益の不安定化 → 訪問・法人契約・オンラインサービスで収益源を分散

✔️ 国家資格セラピスト向けアドバイス

1. 競合ワードではなく、自分ならではの強み(医療的ケア、特化コース)で選ばれる院を目指す。

2. マーケティング施策を前提とした開業・独立を。技術力だけでお客は自然に集まりません。

3. 収益の複線化を検討。オンライン/出張/法人という別チャネルをつくることで安定を得る。

4. 「癒し」ではなく「信頼・体質改善」に変わるメッセージ発信。目的を明確にすることで、競合優位性が強まります。

🎯 終わりに

国家資格を持つあなたには、市場のトレンドや集客力以上に、信頼される施術力と専門性という強みがあります。この混戦期だからこそ、その価値を最大限に引き出す戦略が求められます。

倒産件数の増加は、逆にいえばチャンスの波。「資格×マーケティング×サービス設計」で、本当に選ばれる施術院を築いていきましょう。

📚 参考・引用元